屋根ののし瓦とは?機能や施工方法、メンテナンスや修理についてご紹介!

2024/6/28 01:00

のし瓦(熨斗瓦)とは屋根に使われる瓦の種類の一つで、屋根の頂上部分である棟という場所に使われています。特に和瓦屋根の棟で使用されることが多いです。

近年では瓦屋根自体の減少や、屋根瓦の中でも和瓦の使用が減少しているため、出番が減りつつありますが、神社仏閣や、伝統的な日本建築にこだわりのある家では根強い人気があるのものし瓦の特徴です。

このページでは、のし瓦の機能・施工方法・メンテナンス・修理をご紹介します。

機能

のし瓦には雨漏りの防止とデザイン性の向上という大きく二つの機能があります。

・雨漏りの防止

棟は屋根の面が鋭い角に結合している部分のため、屋根の中でも特に雨水の浸入が心配される箇所です。

のし瓦は棟に落ちてきた雨水を棟内部に浸水させないように湾曲した形をしており、それをさらに積むことで棟に雨水が入り棟の下地を傷めるのを防ぐことができます。

・デザイン性の向上

のし瓦は住居の外観のデザイン性を高める役割も持っています。

一般的にのし瓦を乗せる棟の部分は瓦屋根の特に目立つ部分です。

そのため、瓦の形・瓦表面の装飾・瓦の高さや段数をお決めになる方も多く、段数を増やすとデザイン性がより向上します。

伝統的な日本建築では、棟を高く積み上げると格式高い印象を作れます。また低く積むと優しい素朴な印象となります。

しかし、高く積みすぎると風や地震などの影響を受ける危険性が高くなるので注意が必要です。

施工方法

のし瓦は短冊状の形になっています。これはもともと1枚でできた瓦を割って2枚にし、それを施工しているためです。のし瓦には割れ目の線が入っていることで簡単に割ることができます。ちなみに、瓦割りパフォーマンスで使われる瓦はこののし瓦です。わざわざ割って施工する理由は以下の2点です。

・同じ大きさにするため

瓦は焼き上げて作るため、2枚に割った時の施工時のサイズ全く同じ大きさにして作ることはできません。大きさにばらつきがあると隙間ができるため、雨漏りの危険性が生じます。

そのため施工の際に、職人の感覚でサイズが合うように割って調整しています。

・製造上の問題

瓦のサイズが小さいと製造時の生産効率が落ちてしまいます。

しかし1枚の状態の瓦を作ることで2枚分を一度に焼けるため、量産することができます。

メンテナンス

まず、次のような症状が見られた場合はメンテナンスが必要です。

・瓦のずれ・ひび割れや欠け、割れ

のし瓦は屋根の頂上部分にあるため、風や地震の影響を受けやすいです。また棟の瓦は銅線で固定しているため、それが劣化すると崩れる可能性があります。

・漆喰の劣化、剥がれ

のし瓦は葺土で葺いて、漆喰でその表面をカバーしており、漆喰の耐用年数が近づくと、漆喰が劣化して上の棟部分がずれたり崩れ落ちたりします。

・棟自体の歪み

棟自体が歪んでしまうと瓦もずれてしまいます。

 

これらの症状を放置すると多くのケースで雨漏りにつながります。

とはいえ、屋根の状態は分かりにくいものです。そこで、定期的に屋根の状態を専門の業者に見てもらうことが必要です。

修理

症状がひどいのし瓦の屋根を補修するには、主に4つの方法があります。

症状によって方法やその費用は変わります。

・葺き替え

屋根には表面にある瓦などの屋根材の下に、防水シート・野地板という下地が敷かれている構造になっています。

葺き替えでは、これらすべての部材を新しいものに取り替えます。

瓦の欠けや割れなどの破損が激しいときやすでに雨漏りの被害が出ている場合は葺き替えが必要です。

費用は屋根材の種類で変わりますが、瓦屋根の場合は1万5千〜3万円/㎡程度が相場です。

・葺き直し

葺き直しでは防水シートや野地板といった下地を補修し、瓦自体を元通りに戻します。

瓦がずれただけで破損していない場合は、この補修が可能です。

新しい瓦を使わない分葺き替えよりも安くなり、9千〜1万5千円/㎡程度が相場です。

・部分補修

ごく軽度なずれや破損の場合は、部分的な瓦の交換や漆喰の塗り替えなどの補修で解決できます。

瓦の交換は2,000〜9,000円/枚程度、漆喰の塗り直しは5千〜1万円/㎡程度が相場となっています。

またそれぞれの工法の費用に加え、撤去した屋根材の処分費や足場の設置費用などが加算されます。

実際に修理する際に、業者に見積もりを取って確認するのがおすすめです。

まとめ

のし瓦は雨漏りを防いだり、デザイン性を向上させたりと重要な役割を担っています。

特に雨漏りは発生すると家全体に被害が及ぶので、のし瓦の定期的なメンテナンスが必要です。

もし不具合や異常があった際は、早めに専門業者に見てもらうことをおすすめします。

 

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